AGESTOCK2013 in 早稲田祭 AGE×SEKAI NO OWARI

photo by 上飯坂一

11月2日、予想はずれの雨も止み、夕日が水たまりに反射しきらめく中、AGESTOCK2013 in 早稲田祭 Age × SEKAI NO OWARI が幕を開けた。 照らされるステージ、いまかいまかと開演を待ちわびる会場。スクリーンに注意事項が映し出されアナウンスが流れると観客がざわつき始め、会場が笑顔に包まれる。 次第に大きくなるBGM、そして暗転。会場の盛大な拍手の中、スクリーンオープニング映像が映し出され、それにあわせて会場が手拍子をする。 そして歓声を浴びながら、赤と黒の衣装に身を包んだSEKAI NO OWARI が登場し『スターライトパレード』が始まる。

SEKAI NO OWARI ライブ写真 「みなさん、元気ですかー?」というFukase(Vocal,Gt)からの呼びかけに「おーーー!」と会場が返し、一体感に包まれる中、2曲目『虹色の戦争』。「歌える?」というの問いかけに観客が見事に歌い上げると、お決まりの「いいね」という返しに会場が沸く。続く3曲目は『ファンタジー』。このようにオープニング3曲はSEKAI NO OWARIを代表する曲で始まった。 繰り返されるいじめを表す映像が流れ『天使と悪魔』。ひんやりと冷えたような空間の中、会場は思わず聞き入る。

SEKAI NO OWARI ライブ写真 メンバーの名前を呼ぶ中、MCに突入。4曲目『天使と悪魔』が早稲田祭特別バージョンであったことや5年前に早稲田祭に自ら応募し教室でライブを行ったこと、毎年早稲田祭に来場していることなどを告白し、沸き立つ会場。「早稲田祭が大好きだから来たんです」「明日(早稲田祭に)来ようかな」「こんなにMCが長いはずじゃありませんでした」と早稲田祭への愛を語った。 そして「マダム・マーマレードの異常な謎」の主題歌で、野外ワンマンライブ「炎と森のカーニバル」にて初めて演奏し、問い合わせが殺到したため急遽配信リリースが決定した『Death Disco』。ステージ上部に緑の大きな?のマークが映し出され、会場を湧かせた。

SEKAI NO OWARI ライブ写真 低音が響く中、「死」にまつわる多くの名言集がスクリーンに映し出される『不死鳥』。温かい色の照明に照らされるステージ、舞う大量のきらきらとしたシャボン玉、会場が幻想的な雰囲気になり、一気にSEKAI NO OWARIの魅力に引き込まれる。


そんな中、スポットライトで照らし出され、鳴り響くSaori(Pf, ShowProduce)のピアノの音色から始まる『幻の命』。しっとりとした雰囲気の中、Fukaseの歌声が会場中に響き渡る。曲が終わると会場は盛大な拍手を送り、そんな中「エンディングです。ここでひとつ告知をします」とニューシングル『スノーマジックファンタジー』が2014年1月22日に発売することを発表した。そして「終盤も盛り上がっていきましょ SEKAI NO OWARI ライブ写真 う!」というFukaseの呼びかけから始まる『RPG』。Fukaseはステッキを手に持ちながら歌い、DJ LOVE(SoundSelecter, DJ)が頭の上で手拍子をし、観客を煽る。先ほどの雰囲気から一転、おなじみの曲に会場の盛り上がりは最高潮へ。そして観客がメンバーを呼ぶ沢山声の中、最後の曲『インスタントラジオ』。カラフルな照明の下、ギターを持ち、Nakajin(Leader, SoundProduce, Gt)と共にステージ上を広く使い動き回るFukase、再び溢れ出すシャボン玉、銀テープが舞う中フィナーレへ。Fukaseの「最後にNakajinにギターソロ任せたぜ」を合図にNakajinのギターソロ、次いでFukaseもギターを弾く。

SEKAI NO OWARI ライブ写真 「ありがとう!SEKAI NO OWARI でした!」会場にFukaseの声が響き、メンバーが手を振ってステージをあとにする。そして、アンコールの拍手と共にスターライトパレードのフレーズを観客が見事に声を合わせてうたい、会場が一体となった。鳴り止まぬ手拍子に応え、メンバーがステージに再登場。「これAGESTOCKさんが作ってくれたんだよね。かわいくない?4人で着ちゃいました!」と、メンバー全員が今回 のために特別に作られたAge × SEKAI NO OWARI オリジナルTシャツを着用していた。「みんなはだいたい二十歳ぐらいだよね。俺らがそのぐらいだったとき何やってたかっていうと、自分たちでライブハウスを作ってたんだ。」と、Fukase。そしていくつかの写真がスクリーンに映し出された。当時の実際にライブハウスを制作している写真だった。Fukaseがペンキを塗っていたり、本当に自分たちでライブハウスを作っていたことが伝わる。その中に、たくさんの写真を現像し、乾かしている様子がスクリーンにあがった。「これはね、40ヶ所以上のレコード会社に送るための写真を自分たちで作っていたんだ。どこも引っかからなかったけどね。」と、Fukase。「僕らは当時夢を持っていた。大きな 借金も背負ったし、レコード会社からの返事もなかったけどね。でも、うまくいくかは最後までわからないんだよ。最後まで夢は貫いた方がいい。僕らにとって夢とは、、、」Fukaseの声に続き『yume』が始まった。明るいメロディーにのって、会場の最後尾の観客まで全員が高く手をあげて手拍子する。Fukaseからのメッセージを噛み締めるように。

SEKAI NO OWARI ライブ写真 「みんな!どうもありがとう!!」Fukase、Nakajin、Saori、DJ LOVEメンバー全員がかわるがわる最後の一言を観客へ。メンバーがステージから去ってからも、拍手はしばらく鳴り止まなかった。暗転した会場のスクリーンに、「そして、オワリからはじまる」と映し出されると、会場はもう一度暖かい拍手に包まれた。