“楽器を持たないパンクバンド”BiSH、三田祭前夜祭出演で魅せた圧巻のステージ【インタビュー&イベントレポート】

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2020年11月20日〜22日にかけて、慶應義塾大学の学園祭 三田祭の幕開けを飾る「三田祭前夜祭」が開催された。

62回目の三田祭を迎えた今年は、新型コロナウイルスの影響でオンラインでの開催となったが、史上初となる4アーティストが出演した。

【史上初】第62回三田祭前夜祭はあの4アーティストが出演!

11月21日、第62回三田祭前夜祭の2日目には”楽器を持たないパンクバンド”『BiSH』が出演。

記事の後半にはライブ終了後にメンバーに直撃インタビューした様子もお届けする。

(記事下にアーカイブリンクあり)

BiSH、懐かしのメジャー1stアルバム衣装で三田祭に出演。

自身のメジャー1stアルバム「KiLLER BiSH」の衣装でステージに現れた彼女たち。

ハシヤスメ・アツコ(以下、ハシヤスメ)の「最高の三田祭にしようぜ〜!」という煽りとともに起爆剤とも言える”GiANT KiLLERS”でライブは始まった。

今年3月に竣工した新・日吉記念館に響き渡ったリンリンのシャウトは、これまでにないほど大きく、肉声がこちらまで聞こえてきた。

2曲目では、ライブで披露されることが珍しい“SCHOOL GIRLS,BANG BANG”。パンキッシュなBiSHの可愛らしいパフォーマンスが見られたのは、三田祭前夜祭視聴者だけのご褒美かもしれない。

続く3曲目は、コロナ禍で制作されたメジャー3.5thアルバムに収録されている“スーパーヒーローミュージック”。

「僕を救ってくれたスーパーヒーローは 永遠に鳴り止まない音楽たち」

このフレーズは三田祭前夜祭のサブタイトル「音楽だけは、そばにいた。」と見事にリンクしていた。

 

その後は” SMACK baby SMACK”、”スパーク”とグループの成長を感じさせるアルバムの人気曲と、逆に原点ともいえる曲を立て続けに披露。サビのセントチヒロ・チッチ(以下、チッチ)とアイナ・ジ・エンド(以下、アイナ)が空に向かって歌っているような姿は、学生の心叫びを比喩しているかのようだった。

MCでは、学園祭ということで、「大学」についてのトークに。

ハシヤスメは慶應義塾大学のイメージを聞かれると、「心が清らかになる大学」とベタ褒め。

ここで、ジャンプをすると衣装が切り替わるというオンラインライブだからこそできるユニークな演出で、最新曲”STORY OF DUTY”の衣装にチェンジしてライブは後半戦へ。

新曲を中心に駆け抜けた後半戦

チッチのクールなタイトルコールから、東京スカパラダイスオーケストラ ホーンセクションが演奏に参加した”ロケンロー”で後半戦がスタート。
リズミカルなサウンドと個性的なダンスを披露。特にアイナのソロパートは圧巻だった。その後も”MORE THAN LiKE”や”I’m waiting for my dawn”、” STORY OF DUTY”と今年リリースした新曲や2019年のアルバム曲などを披露。

さらにライブ定番曲の“beautiful”をパワフルにパフォーマンス。
生きていることの素晴らしさを教えてくれる、BiSHを代表する応援ソングである。
画面越しで見ていてもついつい飛び跳ねたくなってしまうこと間違いないだろう。

MCでは、Twitterで募集した質問に回答。

「ありのままの自分を受け入れてもらいたいけど、人に嫌われたくない、1人になるのが怖い。だから素の自分でいることを躊躇してしまう。そんな自分を変えたい。」という学生の相談に対して

チッチ「嫌われたくない気持ちってすごくわかる。BiSHは、個性がバラバラの6人がありのままで生きていたら、好きになってくれた人が応援してくれていると思う」
リンリン「自分の気持ちを大事にするには、客観的な目線や評価を考えずに、自分の好きなままにやるのがいいんじゃないかな」
モモコ「場を明るくする人は、大切な存在だと思うし、明るく振る舞う自分がダメだと思う必要は全然ないと思う」
チッチ「全部が自分だと思って、全部ありのままで生きてみて、それで好きでいてくれる友達と生きていけたら幸せだね」
アイナ「BiSHのライブに来てみたり、ちょっとずつ自分を解放できる場所を見つけられれば、(素の自分に)なれるかもしれないから、ライブにも遊びに来て欲しい!」

とメンバーそれぞれが人生相談に思いを綴った。

アユニ・D「今の私たちの気持ちをギュッと詰めたお手紙のような曲を聞いてください」
というタイトルコールを挟んで、「どんな時もそばにいるような曲」としてあげた最新アルバムのタイトル曲”LETTERS”を披露。
苦しいコロナ禍で自分たちにできることは「音楽を届けること」という強い意思を感じることができる1曲だった。

ラストはBiSHの代表曲でもある”BiSH –星が瞬く夜に-”を力強くパフォーマンスした。最高のボルテージの中、BiSH初の三田祭前夜祭は幕を閉じた。

そこにいなくても、清掃員とはつながっています。

ライブ直後のBiSHにインタビューし、オンラインライブに対する心境などを聞いた。

—今年は、清掃員と直接ライブで会ったり、コールを聞くことはできないが、オンラインライブで意識していることは?

チッチ清掃員の皆さんがいなくても、そこに(清掃員が)いるという気持ちでライブをしているので、寂しい思いはありますが、いつも通りのBiSHでライブに臨んでいます。

 

—今回、豆柴の大群様との共演が実現。彼女たちの印象は?

アイナ:本当に努力する子たちで、バラエティに富んだ企画が多かった中、そこに逃げずに自分たちでダンスと歌を練習し続けていて、本当に素直に素晴らしいなと心から思っています。なので、これからグングン大きくなると思います。かっこいい人たちです。

 

—昨年の早稲田祭,今回の三田祭前夜祭、更にはAGESTOCK2021への出演など、
学生向けライブへの出演も多いが、それらを通して学生たちに届けたいことは

チッチ:BiSHも今しかない爆発するようなエネルギーがあって、学生さんも同じようなエネルギーがあります。涙とか汗とかって、大人になったら自然と少なくなってしまうと思いますが、苦汁がない感じで流しながら頑張っている学生の姿が印象的です。BiSHもそういう存在だと思っていて、今を目一杯謳歌していって欲しいなという気持ちを学生に届けたいという思いでBiSHも歌を届けたいと思います。


第62回 三田祭前夜祭第二夜 セットリスト

GiANT KiLLERS
SCHOOL GIRLS,BANG BANG
スーパーヒーローミュージック
SMACK baby SMACK
スパーク

ロケンロー
MORE THAN LiKE

I‘m waiting for my dawn
STORY OF DUTY
beautiful

LETTERS
BiSH –星が瞬く夜に-

公式SNS

Twitter:@BiSHidol
公式ホームページBiSH official YouTube Channel

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