2023年11月4日、5日に開催されたAGESTOCK2023実行委員会主催 学祭JACK2023 in WASEDA ARENA。
11月5日の『学祭JACK2023 in WASEDA ARENA 』 ~優里LIVE in 早稲田祭~ のステージレポートをお届けする。
鮮烈なメジャーデビューを飾り、瞬く間にスターダムへと駆け上がった優里。その力強い歌声でヒットソングを生み続けている。早稲田祭でも彼のつくり出す音楽の世界を楽しもうとステージには大きな期待が寄せられていた。
ステージレポート
優里ワールドに染め上げられた早稲田アリーナ
スタンド席の後ろまで満員状態の中、会場前から期待の声が溢れる早稲田アリーナ。会場のスクリーンに暗転の後映し出された「優里」の名前に多くの歓声が上がった。
「早稲田祭盛り上がっていくぞ!!」と会場に優里の叫び声が響き渡り、観客の声援とバンドのサウンドでアリーナが埋め尽くされる。そこで鳴らされた一音目は『飛行船』。ブルーのライトに照らされた観客は彼の歌声に聞き惚れる。「いくぞ!!」という呼びかけとと共に曲はサビに突入。力強い歌声と特徴的ながなり声。観客は腕を上に掲げその圧巻のステージに全身で応え、ラスサビでは会場中が腕を挙げリズムに乗った。優里の作り上げたその景色は壮観で、1曲目からアリーナが彼の音楽によって一致団結していることは明白であった。
1曲目が終わり聞こえ始めた拍手も束の間、『ピーターパン』が披露された。
見事な逆転劇をこの手で 巻き起こせ 見せつけろ
優里の魂の音楽を、私たちの芯にまで響かせる。「一緒に歌おうぜ!」という彼の呼びかけに、サビでは会場中から大熱唱が巻き起こった。
3曲目は『うぉ』。カラフルな照明と迫力あるドラムに重ねられたエッジの聞いた低音ボイスに圧倒される。1つの楽曲の中で“繊細さ”と“がなり”という2つの歌声を操るその姿から彼の底知れぬ表現力が溢れ出ていた。
圧巻のパフォーマンスに観客からは拍手喝采の嵐であった。
留まることを知らない会場の熱気
4曲目に演奏されたのは『ドライフラワー』。優里の奏でるアコースティックギターの旋律と切なくも熱い歌声で満たされる会場。スポットライトを浴びた彼の歌唱に、観客は思わず心揺さぶられ涙を流す人の姿も。その引き込まれるようなステージに会場からは惜しみない賛辞の拍手が送られた。
そのまま『ブレーメン』へと続く。人々を励まし元気づけるこの歌も、圧巻のパフォーマンスで観客に届けられた。『ドライフラワー』とは打って変わってステージ上を動き回る優里の姿に、会場からも思わず笑みがこぼれる。
ブレーメンの演奏が終わり、優里が語り始める。
「さっき人生初の学祭を回っていたら女の子が声をかけてくれました。『今日ライブがあるんだけど何が聞きたいですか』と聞いたら、この曲をと言われたので歌いたいと思います。」
『レオ』
キーボードの音と彼の吐息から始まるこの曲は、MVで評判を呼んだ感動曲である。その切なくも温かい歌詞から、彼からファンへの感謝や愛情を感じた人も多いのではないか。MVを彷彿させる会場の雰囲気の中、その切ない歌声の先に見える優里は誰一人として背くことのできないまっすぐな瞳をしていた。
ファンと優里の絆
すでに温まりきった会場で、優里と観客の絆をより深めるにはやはりこの曲。『ヒーローの居ない街』。
軽快なテンポに合わせて飛び跳ねる観客。その姿にふと笑顔を見せる優里は“ヒーロー”として早稲田アリーナに降臨したのだ。人それぞれ抱える悩みや不安を否定することなく、不器用でもいいんだと投げかけるそのメッセージは、日々を頑張る私たちへ向けたヒーローからのプレゼントのようだった。それに応えるように、ファンは優里の好きなオレンジ色のタオルを回しながら自分を奮い立たせ、満面の笑みを見せた。
その勢いのまま『花鳥風月』を披露。髪型が乱れるほど熱くライトと共に燃えたぎるような彼の歌声に、2階席からも思わず前屈みになり負けじとその手を振り上げる。ファンはお気付きの通り、熱いパフォーマンスと共に前髪をかき分けるそのかっこよさも魅せるのが優里ライブの真骨頂だ。会場の熱は高まるばかりで、完璧な手拍子も印象的だった。長らく封印されていたこの曲を待ち侘びたファンも多くいたはずだ。
そして、ピアノの演奏から『アストロノーツ』が始まった。遠い場所から家族への愛を歌うこの曲。客席を見つめながら歌う姿からは、彼の活動を見守り続ける家族同然の存在であるファンに向けた愛の籠ったメッセージのようにも感じられた。
ファンへの愛を感じられたところで、この歌を聞きたいとの声が開演前に挙がるなどファンの間で人気のこの曲。『告白直前酸欠状態』。観客が思い思いに回すタオルで会場がオレンジ1色に埋め尽くされ、そこから溢れる人々の歓声が堪らない。彼の歌声も相まって会場全体がオレンジ色のように明るく秋色に染まった。
優里からあなたへ贈る明日への活力
「これから就活やら進学やらいろんなことがあると思います。困難を音楽で乗り越えられるとは思っていないけど、音楽で皆さんに乗り越えるためのエネルギーを少しでも与えられたらなと思います。残り2曲ですが、心を込めて、ここにいる1人ひとりに届くように歌います。」
『ビリミリオン』。この日は親子連れも多く、小さな女の子が2階席から必死に手を挙げてビリミリオンを盛り上げていた。
僕らが生きる時間は 決して安いものじゃないから 後悔しない選択を選んでほしいの
路上から一気にスター街道を駆け上がり、老若男女問わず全ての人々を虜にする彼だからこそ送ることが出来るメッセージに応援の声が会場中に巻き起こった。
会場の熱が冷めぬままこのステージ最後の曲となるのは、フジテレビ系ドラマ『SUPER RICH』の主題歌として書き下ろされた『ベテルギウス』。最後の最後まで真っ直ぐな眼差しと熱い歌声でファンとの絆を歌う姿には、魅了されるばかりであった。手を繋ぎ聞き惚れる人、涙する人など会場中の心に語り掛け揺さぶる圧巻のステージは、まさに優里ワールドそのもの。1音1音を抱きしめるように歌い上げる姿は彼の音楽への愛を象徴するようであった。
大丈夫 僕が横にいるよ 見えない線をつなごう
僕ら肩並べ 手取り合って 進んでく 辛い時だって 二人だって 誓っただろう
出会いや別れ、そして日々の感謝など様々な思いを抱えてこの日を迎えた人が多くいただろう。そんな人々の心を掴み、動かす。これこそがシンガーソングライター「優里」だ。
優里がステージを後にすると共に、会場は鳴り止まない拍手と名前を呼ぶ声が響き渡った。最後までその熱意は冷めやまず、『学祭JACK2023 in WASEDA ARENA 』 ~優里LIVE in 早稲田祭~ は誰も手放すことのできない大切な記憶として刻まれたはずだ。
公演を終えて
優里の特徴的な歌声は、ただ「熱い」、「格好良い」などといった言葉で語り表せるようなものではなかった。力強くも伸びやかで、その声を聴く全ての人の心に語りかける、まさに唯一無二の彼の武器なのだ。
そして、YouTubeやSNSで等身大の姿を見せる彼だからこそ与える信頼感や、ファンへ抱く熱い想いも彼の魅力をさらに引き立てているように感じた。開演前、優里自ら声を掛け「何を本番で聴きたいか」と聞くその姿はまさに、ファンという存在を1番に思う彼の人間性そのものである。彼が醸し出す親近感や愛情は優里の楽曲にも強く表れ、ファンと優里を繋いでいるのではないか。
この記事を読むあなたが悩んだとき、優里がそんな心を支えるヒーローになるはずだ。そう感じさせられる圧巻のステージだった。
セットリスト
1. 飛行船
2. ピーターパン
3. うぉ
4. ドライフラワー
5. ブレーメン
6. レオ
7. ヒーローのいない街
8. 花鳥風月
9. アストロノーツ
10. 告白直前酸欠状態
11. ビリミリオン
12. ベテルギウス
プロフィール
優里
千葉県幕張出身。あらゆる楽曲を、“優里の世界” として歌いこなす力強い歌声を持つシンガーソングライター。2019年6月、Instagram、Twitter、TikTokへの歌唱動画投稿をはじめ、その歌唱動画がSNSやYouTubeで拡散され注目を集める。2019年12月1日配信の『かくれんぼ』が配信サイトで上位に続々ランクイン。
2020年8月9日デジタルシングル『ピーターパン』でメジャーデビュー。2022年1月12日(水)には『ドライフラワー』『ベテルギウス』『シャッター』『かくれんぼ』など、全16曲を収録した待望の1stアルバム『壱』(読み:いち)をCD&配信リリースし、オリコンデイリーランキング1位(2022年1月16日付)、オリコン週間合算アルバムランキング初週3位&2週目2位、オリコン週間デジタルアルバムランキング1位、23冠達成などロングヒット中。
「優里ちゃんねる」での活動など、今後さらなる活躍が注目の新時代のハイブリッドアーティスト。
優里 Official Youtube Channel / YouTube「優里ちゃんねる【公式】」 / Twitter / Instagram
学祭JACK2023 in 早稲田祭 〜優里LIVE in WASEDA ARENA〜
名称 | 学祭JACK2023 in WASEDA ARENA ~優里LIVE in 早稲田祭~ |
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日時 | 2023年11月5日(日) 開場 16:00 開演 17:00 |
会場 | 早稲田大学 戸山キャンパス37号館(早稲田アリーナ) |
主催 | AGESTOCK2023実行委員会 |
ゲスト | 優里 |
※本公演は無事終演致しました。ご来場いただきまして誠にありがとうございました。
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