2020年11月20日〜22日にかけて、慶應義塾大学の学園祭 三田祭の幕開けを飾る「三田祭前夜祭」が開催された。
62回目を迎えた今年は、新型コロナウイルスの影響でオンラインでの開催となったが、長い歴史を持つ三田祭史上初となる4アーティストを呼んでのイベントとなった。
11月22日、3日間に渡った開催された第62回三田祭前夜祭の大トリにアコースティック編成で『MY FIRST STORY』(以下、マイファス)が出演。
記事の後半には、ライブ終了後にインタビューした様子も掲載。
アコースティックライブでファンを魅了
真っ白なステージ、横1列に並んで座った男たち。
Hiroが大きく息を吸い、新・日吉記念館に美声を響かせた。
この日の幕開けは”ハイエナ”。
YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」でも登場している、話題の1曲。
2年ぶりとなるアルバムにも収録されている孤独なラブソングを披露。
2曲目には”失踪FLAME“。英語と日本語が歌詞に織り混ぜられており、マイファスらしさがうかがえる1曲。
Hiroの歌声、ハモリ、メロディが作り出すハーモニーがより美しく聞こえ、モノクロの照明がより雰囲気を作りあげた。
“ACCIDENT””LET IT DIE”と続いたが、原曲のギターサウンドとは異なり、繊細なギターラインのアレンジでHiroの歌唱力をより引き出した。
メンバーが思い描くキャンパスライフとは?
4曲演奏後、この日最初のMCに。
Hiro「アコースティックで文化祭に出るのは初めてです。」
Kid’z「アコースティックでこうしてやるのは新鮮。なんだか不思議な気持ち。」とアコースティックライブのステージにも思いをつづった。
大学に通わず音楽活動を本格的にスタートした彼らは、「キャンパスライフが羨ましい」と話題は理想のキャンパスライフへ
Hiro「昼休みにでかい木の下で木陰に揺られながら本を頭にかぶせて寝てるところをミスコン出場者に起こされるとか。」
「実際はそんなことないんだろうけど」と笑いを誘った。
演奏に戻ると、”あいことば“を披露。
最新アルバムに収録されているラブソングでファンを魅了した。
続く曲は”Love Letter“。2曲連続でラブソングのバラードを演奏。ピンクの照明へと切り替わり、心がギュッと締め付けられるような大人のラブソングを送った。
友達の定義とは?
本日2度目のMCでは、事前にTwitterで募集した「お悩み相談」のコーナー
Kid’zがボックスから質問を引き、Nobに読ませる。
ミンゴ(19)
薬学部に入学したものの、本当に薬剤師になりたいのかが分からなくなってきました。
しかし薬剤師の免許さえ取れば、将来役に立つと思うし、他に将来やりたいことがあるわけでもありません。残り4年半の学生生活で、どうやったらモチベーションが上がると思いますか?
この質問に
Hiro「何かをやり続けると、何が正解か分からなくなることもあると思う。一辺倒にやりすぎると、新しいものができなくなると思う。自分の芯として、薬剤師の免許を取りたいという思意があるのであれば、今は少し嫌でも、残り4年半頑張って、勉強して薬剤師の免許を取ってからという方が、これからにはつながるんじゃないかな?」と真摯に回答
この回答に「めっちゃいいこと言うじゃん」と褒めたKid’zにHiroは「このバンドでの俺の負担デカすぎない?」と笑いを誘い、仲の良さが伝わってきた。
まなみ(17)
最近友達とうまくいきません。一方的に避けられている気がします。いやなところがあるなら言ってくれればいいのに、言ってくれなのでどうしたらいいのかわかりません。
Hiro「嫌われてるんじゃない?」と冗談まじりで回答。
ここぞとばかりにTeru「一番ダメ」とツッコむと
Hiro「じゃあ、どう思いますか?」と聞き返す
Teru「俺は嫌いになる側だから」と驚きの返答に一同驚愕。
Teru「なんで嫌いなの?って問いただしてみたら?俺みたいに思ったこと言っちゃう人かもしれない」
Hiro「今の自分に対してフラストレーションを抱えてるんだな、って思えば、放っておくのも一つ」とそれぞれアドバイスした。
つよぽんぽん1007 (23)
コロナで人と会わなくなって、友達がいないことを痛感しました。
友達の定義ってなんですか?
Teru「みんな友達で悩みすぎじゃん!」とツッコみながらも
「俺は、お酒一緒に飲んでて楽しいなとおもう時。場を盛り上げるタイプじゃないけど、その場が盛り上がる感じになれるとか。」
Kid’z「2人でいて苦じゃない人、って思ってる。」
Nob「飲みに行ってまた行きたいと思える人。逆に一緒にご飯食べてて、まずいとおもう人は違うなって思う。」
Hiro「財産の半分を貸せるか貸せないか。」
Hiroの回答には「触れづらい例えだわ〜」と一同。
それにも「いや、だからなかなかいないんだよね」と笑いを誘った。
かん(21)
面接でつい緊張してしまい、頭が真っ白になってしまいます。皆さんはどうやってライブなどで緊張せずに話すことができますか?
Teru「緊張はしないけど焦ったりはする。でも、緊張ってしないかな。始まっちゃったらやるしかない精神。」と回答した。
名曲で三田祭前夜祭のトリを駆け抜ける
ライブもいよいよ終盤に差し掛かる。
“終焉レクイエム”は、力強いカホンの音とHiroの美声で始まり、ギターアレンジにより、原曲とはまた違う、心地よくかつ力強い1曲だった。
続く”アンダーグラウンド“。いわゆる「マイファスらしさ」とは少し異なる新ジャンル。アコースティックver. により、ジャズ・ロックのようなさらなるオリジナリティに引き込まれる1曲。
「今日は来てくれてありがとうございました」と感謝の言葉を伝えた後、ラスト1曲”「花」-0714-“を披露。
会場にいなくとも、オンラインだからこそアコースティックライブで、歌詞に込められたメッセージに全てを捧げたHiroの歌声は、目と耳だけで感動を与える魅力満載のステージで、第62回三田祭前夜祭のトリを努めきった。
MY FIRST STORYにとって熱意とは?
ステージ終了後、やり切った表情のMY FIRST STORYにインタビューをした。
—過去にも何度か学園祭でライブをされていますが、学園祭のライブとツアーなど普段のライブとの違いはどのようなものがありますか?
来てくれる人が全然違うので、学祭で演奏するとなったら僕らのことを知らない人の方が多いので、そういう人に向けたアプローチだったり曲順だったりMCだったり、僕らがいつもやっているライブとは違う見せ方をしています。
—今回、アコースティックのライブにされた理由は?
実際に人と対面してライブをするシチュエーションだったので、いつものバンドセットでのライブスタイルよりもアコースティックでのライブの方がちゃんと伝わるんじゃないかなと思って今回はアコースティックにしました。
—最後に、MY FIRST STORY様にとって熱意とは何だと思いますか?
すごいこと聞きますね(笑)
こういうまじめな質問から逃げて生きてきたからなぁ(笑)
熱意…難しいですが、何事にも真摯に向き合うことかな、と思います。
セットリスト
第62回三田祭前夜祭
ハイエナ
失踪FLAME
ACCIDENT
LET IT DIE
あいことば
Love Letter
終焉レクイエム
アンダーグラウンド
「花」-0714-
公式SNS
Twitter:@MyFirstStory_of
Instagram:@myfirststoryofficial
公式ホームページ:MY FIRST STORY Official YouTube Channel